結婚の際、婚約指輪と結婚指輪の2種類の指輪を贈ることは、必須ではありませんが一般的な文化として浸透しています。
なぜ2種類の指輪があるのか、疑問に感じたことはないでしょうか。
こちらの記事では、婚約指輪とはどんな役割をもった指輪なのか? という基本的な内容を解説していきます。
大切なお相手とのご結婚を考えられている方は、是非最後までご覧ください。
婚約指輪とは?
婚約指輪とは、結婚前のカップルにおいて、プロポーズの際に結婚を申し込む側が相手に渡す指輪のことです。
ダイヤモンドがセッティングされたやや華美なデザインのものが多く使われている傾向にあります。
男女のカップルの場合、一般的には男性から女性に渡すことが多いです。
同性カップルの場合は、同居のタイミングやパートナーシップを結ぶ際などに片方のパートナーが相手に婚約指輪を渡すことがあります。
そもそも婚約とは、「将来的に結婚することを約束する」ということです。
そのため、婚約指輪を渡すという行為には「あなたと将来的に結婚したいです」というメッセージを伝える役割があります。
婚約指輪を渡すことの意味
婚約指輪とは、前述のとおり、大切な相手に婚約を申し込むために渡すものです。
結婚は婚姻届などのように、公的に関係を証明する方法がありますが、婚約はあくまで「約束」です。
婚約指輪には、そんな「約束」を形にして誰にでも分かるようにするという意味があります。
結婚した後でも、婚約指輪をみるとプロポーズの時の感動的な気持ちを思い起こすことがあるでしょう。
一生忘れられない大切な思い出や、お互いを愛する想いがずっと形に残るということ自体に意味があるのではないでしょうか。
また、婚約指輪に「親子代々続く幸せの形」としての意味合いを持たせている家庭もあります。
母親がプロポーズの時に受け取った指輪を、今度はその子供がプロポーズで相手に渡すことで、親から子へ、子から孫へと幸せの形を続かせることもできるのです。
プロポーズのときに婚約指輪を渡すようになった背景とは?
人類初のダイヤモンドの婚約指輪と言われているのは、15世紀頃に、のちの神聖ローマ皇帝となるマクシミリアン大帝が婚約者に渡した指輪です。
ダイヤモンドは今よりもさらに高価だったため、しばらくは限られた一部の富裕層のみが手にできるものでした。
しかし、1866年に南アフリカでダイヤモンドの鉱山が発見されたことをキッカケに、今までより多くの人がダイヤモンドを手にできるようになりました。
その後、ティファニーやブルガリなどのジュエリーブランドが登場し、ダイヤモンドをあしらった婚約指輪がアメリカを中心に一般層にも普及するようになったのです。
ただし、ダイヤモンドの婚約指輪が日本でも浸透するようになったのはもう少しあとです。
まず、明治時代になって西洋の文化が流入したことをきっかけに、指輪を身に着けるという文化が浸透するようになりました。
そして高度経済成長期の1970年代に、デビアス社が打ち出した広告をきっかけに、日本でもダイヤモンドをあしらった婚約指輪が親しまれるようになりました。
「ダイヤモンドは永遠の輝き」「婚約指輪は給料の3ヶ月分」というスローガンを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
これはかつて、デビアス社が広告の際に用いていたキャッチコピーです。
どれだけ時間が経っても二人の愛が輝き続けることをダイヤモンドの輝きに重ねたキャッチコピーは、多くの人の心に憧れを芽生えさせました。
このような経緯があり、現在もダイヤモンドの婚約指輪がロマンティックなプロポーズの演出に使われています。
婚約指輪と結婚指輪の違いとは?
本記事の冒頭でも紹介したように、結婚の際は婚約指輪と結婚指輪の2種類の指輪を相手に贈ることが多いです。
そこで、ここでは婚約指輪と結婚指輪の3つの違いを解説します。
違い① 役割
婚約指輪と結婚指輪の大きな違いは、その役割にあります。
先ほども紹介したように、婚約指輪は「あなたと結婚したい」という婚約の意思を伝える際に渡す指輪です。
結婚式や特別なデートの時だけつけるという人もいれば、結婚指輪と重ね付けして毎日つけるという人もいます。
対して結婚指輪は、結婚していることの証のために日常的につける指輪です。
カップルの片方が相手に渡す婚約指輪とは異なり、双方がお互いに渡し合います。
違い② デザイン
婚約指輪と結婚指輪は基本的なデザインも異なります。
婚約指輪は、一粒のダイヤモンドをあしらった「ソリティアリング」が選ばれることが多いです。
結婚指輪の場合は、婚約指輪よりもシンプルで装飾が控え目なものが一般的です。
関連記事:婚約指輪のおすすめデザイン4つを紹介!結婚指輪との違いも解説
違い③ 価格
前述のとおり、婚約指輪は一粒のダイヤモンドをメインとしたデザインのものがよく選ばれます。
そのため、結婚指輪よりも婚約指輪の方が価格は高くなる傾向にあります。
ダイヤモンドの大きさやデザインによっても価格は異なりますが、婚約指輪は30万円程度、結婚指輪は15万円程度がそれぞれの相場です。
婚約指輪の種類
ここでは、婚約指輪のデザインの種類を紹介します。
ソリティア
ソリティアは、ダイヤモンドが一粒だけあしらわれたデザインの婚約指輪です。
一般的には「婚約指輪」と聞くとソリティアをイメージする人が多いのではないでしょうか。
メレ
メインのダイヤモンドの隣に、小さなダイヤモンドがいくつか添えられているデザインは「メレ」という名前です。
メインのダイヤモンドのことを「センターストーン」、そして小粒のダイヤモンドのことを「メレダイヤ」といいます。
メレの婚約指輪は、メレダイヤの数や大きさ、配置などによって様々なデザインがあります。
パヴェ
ソリティアやメレのようなタイプの指輪で、尚且つリングの部分に小さなメレダイヤがぎっしりと敷き詰められているデザインのものは「パヴェ」といいます。
リング部分を一周するように配置されているメレダイヤからは、ゴージャスな印象を与えられます。
エタニティ
ソリティアやメレのようにセンターストーンがなく、同じサイズのダイヤモンドが並んでいるデザインは「エタニティ」と呼ばれています。
厳密には、リング部分をダイヤモンドで一周する「エタニティ」と、半分だけダイヤモンドが配置されている「ハーフエタニティ」の2種類があります。
エタニティは、パヴェのように華やかな印象がありながらも、センターストーンがないため控え目な服装でも良く合うデザインです。
婚約指輪とは、一生に一度のプロポーズを形作る幸せの証
いかがでしたか?
婚約指輪とはどのような役割をもつものなのか、結婚指輪との違いなどを中心に紹介してきました。
婚約指輪とは、プロポーズの時に相手に婚約の意思を伝える指輪です。
結婚指輪とは異なり、永遠の愛を象徴するダイヤモンドをあしらったデザインが特徴的で、日本では1970年代以降多くのカップルの間で憧れの対象となってきました。
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